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受賞コメント
- 桂小町様
審査員賞に選んで頂きありがとうございます。とても光栄です。
「re Rouge et le Noir」は商業で出している「ROUGE」と「赤と黒」の番外編の同人誌で、
せっかく同人誌でやるなら商業ではやるのが難しい特殊加工や二色刷りも使って作品を表現したいと思い、考えたデザインです。
表紙はシックで艶やかな印象にしたかったので、人物はモノクロの線画に、キャラクターを象徴するルージュと涙に銀ラメを入れました。私は装丁の初心者なのですが、特殊加工の仕上がりや見積もりについてご担当者様が丁寧で詳しい説明をしてくださり
予算内でイメージ通りの本を出すことが出来ました。とても感謝しております。本当にありがとうございました!
今後作りたい本
花が出てくる作品をよく描いてるので、その作品のイメージに合った花の香りの加工をしてみたいです。
- 審査員コメント
作品が持っている色気や愛らしさを上手に引き出す、加工選びのセンスが光っています。加工は「銀ラメ」と「本文2色刷」のみ。いたってシンプルですが、ここぞというところで効果的に加工を使い、作品をより魅力的に引き上げています。
「銀ラメ」は見た目の印象や触り心地を変えてくれる、インパクトのある加工です。しかしながら、この本では口紅や涙などピンポイントで使用することで、イラストの邪魔をせず艶やかな雰囲気を醸し出すのに一役買っています。
表紙をめくったとき、パッと目に飛び込んでくる「本文2色刷」にもドキッとさせられます。広範囲にベタ刷りすることで色そのものが持つ魅力を引き出す一方、頬などに乗せる色は濃度を下げて、優しく柔らかい印象にしています。花模様の部分に見られる、スミとべにのグラデーションのような、繊細な色使いもお見事です。スミ刷りでもなくフルカラーでもなく、2色刷だからこその魅力あふれる表現です。
手に取った瞬間、とにかく「オシャレ!」と叫びたくなる一冊を、審査員賞に選ばせていただきました。