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トンボ
印刷・製本時に位置の目安となるマーク。
印刷時の位置合わせに必要な天地左右のセンタートンボ、断裁位置を決める四方の角のコーナートンボがあります。
Illustratorで原稿を作る場合にはトンボをつけてください。
内枠
原稿の一番内側にある枠。
マンガの長い歴史の中で、重要な文字や絵はこの範囲内に収めなさいと設定されてきた大きさです。
例えばB5(仕上がり182㎜×257㎜)の内枠は150㎜×220㎜です。
ご入稿の際は、データ上に内枠を残さず、消してください。
断ち切り(仕上がり線)
印刷物の仕上がり位置。
ただし、断ち切りぴったりでの断裁は難しいため、断ち切り線の内側5mm付近には、切らせたくない大事な文字・絵柄を配置しないようにします。
塗り足し
ノンブル・隠しノンブル
ページ番号のこと。
乱丁・落丁を防ぐため、本文や口絵は全ページノンブル必須です。
デザイン上、ノンブルを見せたくないページは隠しノンブル(断ち切り線のぎりぎり内側に入れるノンブル)を入れてください。
奥付
冊子の情報を掲載するページ。
主に最終ページを奥付とします。発行責任を明確に示すため奥付は必ず下記の情報を記載します。
- ・書名
- ・発行日
- ・サークル名やペンネーム
- ・連絡先
- ・印刷所
モアレ
規則正しく並んだ点と、別の角度で並んだ点を合わせると、重なる部分が周期的に表れます。この周期性がムラとして見えるものをモアレと呼びます。
トーンとトーン、また、トーンとそれを再現するために印刷が生成する網点によってモアレが生じます。
以下のような原稿でモアレが発生します。
- 1.トーンの重ね貼り
- 2.トーンの周囲にアンチエイリアスがかかっている
- 3.トーンがスミ100%ではなくグレーでできている
- 4.グレー塗りとトーンが重なっている
- 5.トーンが正円ではなく変形している
※2,3,4は「FM印刷」を行う事によってある程モアレを度防ぐことができます。
アンチエイリアス
ピクセル単位のギザギザ(ジャギー)を目立たなくするため、境界線をぼかして滑らかに見せる処理のこと。
本文のトーンにアンチエイリアスをかけると、トーンの周囲がグレーのグラデーションになります。
印刷時にはこのグレー部分を網点で再現するため、トーンと印刷の網点が干渉しあい、モアレの原因になります。
解像度
ドットの密度を表すもの。「dpi」または「ppi」という単位で表します。
数値が大きいほど微細で滑らかな画像となります。カラーモードによって推奨する解像度が異なります(各種ペイントソフトでの原稿作成マニュアルをご参照ください)。
カラープロファイル
▼カラープロファイル無し
作業環境を再現できず、色が変わります
▼カラープロファイルあり
RGBの発色の良さを活かした鮮やかな色になります
カラーモード
データ上での色の表示方法。カラー印刷の場合はRGBまたはCMYKのモードを選択します。色刷や本文はモノクロ二値またはグレースケールを選択します。
RGB
R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の光の集合体で色を表示する方法。
印刷の際にはインクの色で再現するCMYKに変換するため、どうしても色の沈みが生じます。RGBでご入稿いただいた場合は当社独自のRGB→CMYK変換テーブルで色の沈みを抑えます。
CMYK
C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のこと。この4色のインクを用いてカラーを再現します。
モノクロ2値
白と黒の2色のみで画像を再現する方法。グレー塗りはできません。
グレースケール
白~黒の明暗で画像を再現する方法。0%が白を、100%が黒を表します。その中間はグレー塗りとなります。5%以下のごく薄いグレーや、90%以上の濃いグレーは正しく再現できません。
R-18、性表現について
成人向け作品を描かれる場合、表紙(またはカバー)への「成人マーク」の掲載や、「修正しようとする意志」が第三者に見て取れる修正が必要です。
また、責任の所在を明らかにするため奥付にサークル名、発行者連絡先、発行日、印刷会社名を必ず明記して下さい。詳細は「成人向け作品を描かれる方へ」(リンク)をご確認ください。
同人原稿用紙
市販されているアナログ原稿用紙のうち、B5サイズのトンボが印刷されたもの。
主に同人誌の作成用に使われます。B5,A5冊子を作成する場合はこの原稿用紙をご利用ください。(A5への縮小は無料で承っております。)
投稿原稿用紙
市販されているアナログ原稿用紙のうち、A4よりやや大きなサイズのトンボが印刷されたもの。
主にプロ用、または出版社への持ち込み用として使われます。B5への縮小は無料ですが、原則的に原寸サイズでおつくりいただくことをお勧めします。投稿サイズからA5サイズへの縮小には1Pにつき100円+税の加算料金がかかります。
背幅(束)
本の厚さのこと。ページ数や使用する用紙によって幅が変わります。
表紙やカバー原稿を作成する前に、「背幅計算ツール」で背幅目安をご確認ください。
表紙
- 表1:表紙
- 表2:表紙の裏側
- 表3:裏表紙の裏側
- 表4:裏表紙
背
(図のみ)
天・地
本の上部・本の下部
小口・ノド
本の綴じ側・本の開く側
遊び紙
主に冊子の巻頭や巻末に付ける、印刷のない1枚の紙。
見返し
表紙と本文を繋ぐために、表紙の内側と本文のノドに貼る紙。
表2、表3に貼り付ける部分と、遊び紙のように貼り付けない部分をセットで見返しと呼びます。
扉
主に冊子の巻頭や巻末に付ける、印刷のある1枚の紙。緑陽社では多色刷のものを扉と呼びます。
口絵
主に冊子の巻頭や巻末に付ける、写真やイラストを印刷した紙。
緑陽社ではフルカラー印刷のものを口絵と呼びます。1枚(2ページ)でも複数枚でも口絵と呼びます。
ページ数
表紙4ページ+本文=表紙込ページ数
表紙は4ページと数えます。本文が96ページの本の場合、表紙込100ページという事になります。
紙は表裏一体のため、冊子は必ず偶数ページとなります。
スピン
冊子上部(天側)につける紐しおり。ページ数の多い小説本などに用いられます。
オフセット印刷
粘着力のあるインクを紙に転写する、同人誌の印刷に多く使われる印刷方法。微細な網点による高精細・高品質な印刷が可能です。
印刷の度に「版」を作成するため初期費用が掛かり、少部数は割高となります。反対に、一度に大量の印刷ができるので、大部数の場合は1冊単価を抑えられます。
デジタル印刷
「版」を使わない低コストな印刷方法。少部数でも安く仕上げられるため、近年、同人誌の印刷にも使われるようになってきました。
今のところ多色刷ができず、また印刷できる紙が限られるなど、製造上の制限があります。大量生産にあまり向いていません。部数、ページ数が多い場合はオフセット印刷より割高となる場合があります。
AM印刷
一定の角度で並んだドットで原稿を再現する印刷方法。
ドットの大小で濃度を表現します。ドットの並びが均一なため、ベタ部分がざらつきなくシャープな仕上がりになります。また、グラデーションの再現が得意です。
本文のグレー部分は、トーンのような仕上がりになります。
FM印刷
ランダムに並んだドットで原稿を再現する印刷方法。
ドットの密度によって濃度を表現します。弊社のFM印刷は10μ(AMの600線相当)です。ドット一つ一つが非常に細かいため、カラー印刷の場合はAM印刷で沈みがちな色も明るく再現できます。
また、本文のモアレ回避に効果的です。(FM印刷で回避しきれないモアレもございます。)本文のグレー部分は、薄墨で塗ったような仕上がりになります。
カラー印刷
多色刷
特色インク(あらかじめ調合された色インク)を使用して印刷する方法。
インク1色のみの場合は「1色刷」「単色刷」、2色以上の場合は「多色刷」と呼ばれます。
緑陽社では36種のインクを基本色としてご用意しています。
グレースケールの場合は一つの原稿ファイル内に使う色の数だけレイヤーを分けて、モノクロ2階調の場合はレイヤー分けができないため原稿ファイル自体を分けて作成します。
白止め(白抑え)
印刷するデザインの下に、予め白インクを印刷すること。
紙地の色がデザインに影響するのを防ぐ場合、または透明な素材に印刷する場合に使用します。ただし、紙地の色を完全に消すことはできません。
また、白インクを一度乾かしてから上のインクをする必要があるため〆切が変わります。
無線綴じ
背の部分を糊で固めて綴じた本。ページ数は2ページごとに指定できます。
中綴じ
表紙と本文を針金で綴じた本。二つ折りの紙を重ねて綴じるため、ページ数は必ず4の倍数になります。
右綴じ
表1を正面から見た時に、右側が綴じられている本。縦書きの本、マンガ本等が右綴じです。
左綴じ
表1を正面から見た時に、左側が綴じられている本。横書きの本、英語の教科書等が左綴じです。
PP
表紙にフィルムを貼り付ける加工。表紙を傷や汚れから守ります。
※PPの種類
- クリアPP:透明度が高くツヤが出ます
- マットPP:サラサラとした手触りになります
- ホログラムPP:キラキラとしたホログラム柄のあるPPです。
上製本(ハードカバー)
本文を糸や糊で綴じた後、ボール紙に紙・クロス(布)・革を貼り付けた別仕立ての表紙に本文を取り付ける製本方法。
本文よりも表紙が一回り大きく仕上がります。
並製本(ソフトカバー)
表紙と本文を綴じた後、同時に仕上げ断ちする方法。同人誌によくみられる「無線綴じ」は並製本にあたります。
表紙本文共紙
表紙にあたる部分に、本文と同じ紙が使われている本のことです。緑陽社の「折とじ本」等がこれにあたります。
ハイマッキンレーポスト 200kg
インクの発色が良い、最高級カラー印刷用紙。同人誌の表紙に使用される用紙の中でも白色度が高いのが特徴です。
コミックルンバ 各色84kg・コミックルンバナチュラル62kg
綺麗なトーン再現とムラのない均一なベタ印刷のために緑陽社が特別製造した本文用紙。「ホワイト」「クリーム」「ピンク」「ブルー」の4色と、少し薄手で生成りがかった「ナチュラル」があります。
上質紙
同人誌の本文用紙としてスタンダードな白い用紙。薄手で小説向きの70㎏、定番の90㎏、厚みとコシのある110㎏があります。
色上質紙(厚口・最厚口)
カラーバリエーション豊富な上質紙。色刷表紙セット・小説本セットの表紙としては「最厚口」を使用します。遊び紙には「厚口」を使用します。
斤量
紙の厚さを表す単位。緑陽社では紙名の後ろに「○○kg」と表記しています。
同じ銘柄の紙で複数の厚さの紙が抄造されている場合、「○○kg」の数が大きいほど厚い紙となります。色上質の場合は「kg」ではなく「厚口」「最厚口」等で厚さを表します。
余部サービス
セット商品ご利用の場合に、加算料金なしで「余り部数」をたっぷりお付けするサービスです。
製造余部
冊子が多く出来た場合に納品させていただく製造余剰です(1~6冊程度が目安)。
余部サービスご利用の有無に関わらずお付けしています。
※製造時の状況によっては、製造余部がゼロの場合もあります。
完全原稿
緑陽社が手を加える必要のない、そのまま印刷できる原稿。この状態でご入稿ください。
納品日
緑陽社からの商品到着日。
入稿日(〆切)
お客様から原稿をご提出いただく日。
営業日
緑陽社の休業日(日・祝)を除いた日数。
詳しくは、サイト左下の営業日カレンダーをご確認ください。
直接搬入
イベント会場内のスペースまで、緑陽社から直接お荷物をお届けする搬入方法。
宅配搬入
書店・ご自宅・緑陽社の直接搬入対象外のイベントへ、宅配便にてお荷物をお届けする方法。
他社表紙
他の印刷会社様で作成された表紙。規定の条件を満たしている場合に、弊社で印刷した本文とあわせて製本できます。
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