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小夜曲をもう一度
しじみ様 [川底マーケット]
受賞コメント
- しじみ様
この度はアイディア賞に選出していただきありがとうございます。光栄に思うとともに驚きでいっぱいです。 もともと本文色刷が好きで以前にも緑陽社様で色刷本を作ったこともあります。今回また本文色刷で本を作ろうと思ったときに、色にも意味を持たせたいなと考えたことがきっかけでこの本が出来ました。 一度別れた二人が色々と考え、また一つになっていく段階を、表紙1側と表紙4側からそれぞれのキャラクターイメージカラーを使い話を進め、ちょうど真ん中で二つの色が混じり合うことで表現しました。 二色刷だからできるギミックになったんじゃないかと思います。本当に選んでいただき、ありがとうございます!
今後作りたい本
まだ使ったことのない装丁がいっぱいるので、色々と試してみたいと思います。装丁がギミックになるような本もまた作ってみたいです。
- 審査員コメント
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「本文色刷」を物語に絡めたアイディアが素晴らしいです!
表1(表紙)と表4(裏表紙)両方から読み進められる本作は、
右から読むと「えんじ色」、左から読むと「むらさき色」、と別々の本文色になっています。
これだけでも十分に独創的ですが、しじみ様の作品はさらに一工夫、はっとするような仕掛けが!
終盤の二人が会話するシーンからは、本文が2色で印刷され、話しているキャラクターに合わせて、フキダシの色が変わります。
さらにクライマックスでは、2色がきれいなグラデーションに混ざり合うように描かれています。
2色刷りで『二人が出会う』シーンを“色”でも魅せる、その卓越したアイディアにしびれました!