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分厚い同人誌をキレイに仕上げるための原稿の作り方

アンソロジーや総集編、再録本など、分厚い同人誌を作るときは「いつも以上に仕上がりにこだわりたい!」という方が多いと思います。
薄くない同人誌、自立するほど分厚い同人誌…憧れますよね!

ページ数が多い同人誌の場合、原稿の作り方を工夫することで、見た目もキレイで読みやすい本を作ることができます。今回は分厚い本を作るときの表紙・本文の原稿の作り方をご紹介します。

また、「分厚くても開きやすい本を作りたい!」という方にオススメの「PUR製本」についても解説します!

1. 分厚い本の表紙原稿の作り方

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表紙の作り方その1. 分厚い本ほど背がズレる

本は、紙を折り重ねたものを製本していくため、どうしても分厚くなるほど計算上の背幅とのズレが生じやすくなります。
特に以下のコミック紙は、ふかふかした紙質のため背幅のズレが生じやすい紙です。
コミックルンバ 84kg
コミックルンバ ナチュラル 70.5kg
モンテシオン 56kg

★実際の背幅

本文用紙 400P 500P 600P 700P 800P
コミックルンバ 84kg 27.6mm 34.6mm 41.3mm 48.2mm 55.0mm
コミックルンバ ナチュラル70.5kg 21.6mm 26.9mm 32.2mm 37.5mm 42.8mm

※上質70kg、90kg、110kg、クリーム書籍用紙72.5kgは、ほぼ自動見積通りの背幅となります。

また、計算上の背幅通りに原稿をお作りいただいても、製造工程の違いによる個体差がどうしても生じてしまいます。
このため、表紙のデザインを工夫することで、見た目をキレイに仕上げるのがベストです。

表紙の作り方その2. 分厚い本にオススメの表紙デザイン3選

ここでは「ズレが目立たない表紙デザインのコツ」を3パターンご紹介します。
ポイントは「若干のズレが生じても問題ないデザイン」にすることです。

①本の表1-背-表4が繋がっている

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本の表1・背・表4の絵柄がすべて繋がっている見開きのデザインにすることで、背幅にズレが生じても、見たときにズレが分かりづらい仕上がりになります。

表紙全体をめいっぱい使って、ダイナミックなイラストを配置できます。
また、表1側から見たときと表4側から見たときでイメージがガラッと変わるのも魅力です。

②背文字は折り目より内側に収まっている

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背に入れるタイトルやキャラクター名などは背の折り目ぴったりまで文字を配置するのではなく、文字の左右に少し余裕を持たせるのがオススメです。

背文字の周囲に余裕があることで、背の折り目がちょっぴりずれても気になりません。

③表1、表4のデザインは背から離して配置している

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表1や表4に配置するデザインを、タチキリや折り目からあえて離して中央に置くことも、ズレを目立たなくするポイントです。

表紙の作り方その3. 分厚い本なら避けるべき表紙デザイン3選

ここまで、分厚い本にオススメのデザインをご紹介しましたが、逆に避けた方が良いデザインもあります。

①背の色が分かれている

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背の部分だけ色が分かれるデザインは、折り目部分のちょっとのズレが目立ちやすくなります。

②背の横幅ぴったりに文字を配置している

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背の横幅いっぱいまで文字を配置した場合にも、同じくズレが目立ちやすくなる原因になります。
タイトルが表紙側に入り込まないように、背に余裕を持たせたデザインにしましょう!

③表1、表4の端に飾り枠がある

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飾り枠が表1や表4のタチキリに近ければ近いほど、ズレが目立ちます。
特に上の図のように周囲をぐるっと囲むような飾り枠は、視覚的にズレが分かりやすくなってしまうので注意が必要です。
どうしても枠を使いたい場合は、タチキリや背の折り目付近からできるだけ離して、余裕のある位置に配置しましょう。

2. 分厚い本の本文原稿の作り方

本文の作り方その1. ノド側の余白で読みやすさアップ

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分厚い本を読んでいるとき「ノド側(綴じ側)の奥まで絵や文章が入っていて読みづらい…」と感じた経験はありませんか?

無線綴じの冊子は、背を糊で固めて製本します。
このため本が分厚くなるほどページを開きにくくなり、 ノド側にある絵や文字が見えづらくなります。

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そこで、ノド側に重要な絵柄や文字が入り込まないように、ある程度の「余白」を持たせるのがオススメです。

本文の作り方その2. 読みやすい余白の取り方とは

漫画原稿の場合、原稿の「内枠」の中に重要なイラストや文字を収めるのが一般的です。
「内枠」の線よりも外側にセリフなどを配置すると読みにくくなってしまうので注意しましょう。

小説原稿の場合、概ね <25mm程> の余白があれば問題ありません。
ただ、「読みやすい/読みにくい」というのは個人個人のお好みにもよりますので、お手元の分厚い本を実際に測って、余白の幅を決めていただくのがオススメです。

3. 分厚い本もきれいに開く!「PUR製本」

「どうしてもノド側いっぱいまで本を開けるようにしたい!」
そんなときは「PUR製本」がオススメです!

PUR製本だと、上の写真のように小口側までめいっぱい開くことができます。

通常の無線綴じは背の糊が硬く、分厚い本ほどページが開きにくくなります。
そこで、背の糊を優れた柔軟性を持つ「PUR」にすることで、 厚みのある本でもノド側いっぱいまで開きやすくすることができます。

「PUR」の特長を生かして、分厚い本はもちろん、写真集、楽譜、レシピ本にもオススメです。
ただ、本が開きやすいぶん背割れが起こってしまいますので、気になる方はカバーと併用しましょう。

PUR製本について詳しくはこちらでもご紹介しています!
https://www.ryokuyou.co.jp/doujin/pr/option_intro.html#pur

PUR製本をご希望の場合は個別見積となります。
お見積の依頼は「カスタムコース」からお気軽にどうぞ!
https://secure.ryokuyou.co.jp/mypage/request_input.php

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