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アイディア賞
「KISEKI」W様[双]

雑誌風のギミックがイラストの魅力を引き立てる!
イラストを楽しむ工夫を凝らした一冊

仕様
【表紙】 用紙:ファンタス プラチナ 200kg/印刷:4色フルカラー
用紙:クラシコトレーシング-FS ホワイト 52kg
印刷:1色刷り(①スミ②ゴールド赤口③シルバー)
口絵 用紙:マットコート 110kg/印刷:4色フルカラー
【本文】 用紙:コミックルンバ ホワイト 84kg/印刷:スミ刷り
【製本】 無線とじ

Interview

W様に、今作品の誕生したきっかけや装丁の考え方、
発行までのスケジュールをお伺いします!

まずは、今回のご本を作るきっかけを教えてください。

公式でアイドルパロがあったのでそれ繋がりで「芸能界パロを描こう!」と最初に決めて、 メインキャラクター二人を若手俳優設定にしました。 そして、せっかく俳優なら特集雑誌風な構成の本にしたいと考えたのが始まりです。

しかしカラーに雑誌風デザイン&記事を入れるにあたり、どうしても文字情報が多く
デザインとはいえイラストの一部が消えてしまうのが残念でした。 そこで、トレペにデザインを施してイラストと重ねる方法を思いつき緑陽社さまにご相談いたしました。

使用された加工とその加工を選んだ理由があればおしえてください。

・装丁のテーマ:ファッション雑誌風

・表紙について

(紙:ファンタス プラチナ 200kg(PP加工なし)※上質面に印刷→上質面を外側に向けて製本)
自分のなかのキャライメージとして「プラチナ」があったので、お願いして取り寄せていただきました。
本当はプラスで箔押しも考えておりましたが、紙の特質上難しく断念しました。
それについても「なぜ難しいのか?」という疑問に丁寧にお答えいただきとても勉強になりました。

・本文について

(紙:クラシコトレーシング ホワイト 52kg)
印刷:基本色/スミ ※巻中扉は見開きでゴールド赤口&シルバー
加工:トレペ×1色印刷
1枚目は通常ならば注意書きに載せるような基本設定を紹介するがてら、
記者の目線から見た二人の経歴という風の文章とデザインを作成しました。
その為、読みやすいようにスミ印刷にしていただきました。
見開きは左右のイラストで時間経過を表したかったので
不良少年の明るい雰囲気と落ち着いた大人の暗い雰囲気のイラストにして
デザイン用のカラーも併せて変えていただきました。

・製本・その他

カラー製本位置:巻頭1枚 + 巻中1枚(扉→口絵→扉2枚→口絵→本文)

今回のご本はどのようなスケジュールで進められましたか?

昨年12月末→緑陽社さまに最初のご相談        台割作成

    1月→表紙用紙確定(必要枚数を事前確保してもらう為)

       表紙・トレペデザイン・口絵入稿

    2月→本文入稿

今回のご本のような装丁で同人誌を作ってみたい!とお考えの方に向けて
メッセージをお願いします。

本文内の加工となると自分と製本に関わる全ての方(見積/印刷)との
共通認識をもつ為に台割必須になりますが、
間違っていてもこちらの意図を汲んで訂正してくださるので安心して、
まずは一度相談してみることをお薦めいたします。(実際に自分も間違っていました笑)

自分のスケジュール設定は普段から緑陽社さまとお付き合いしていて
入稿感覚を把握しているからという前提があり、
本来ならばあまり褒められたスケジュールではないので、
初めて特殊装丁を考えるのであれば、イベント参加予定日の半年前ぐらいから
相談するのが吉かと思います。
特に本文内の加工は通常よりずっと〆切が早くなるので皆さまお気をつけください……。

最後にひとことお願いします!

巻中に挟みこむ仕様ということで台割作成から始まり、イメージに合う用紙の選出、
イメージに合うインク等々、
担当さまとタイトなスケジュールのなかで何度もディスカッションして決めていきましたが、
おかげさまでとても豪華な装丁になりました!

いつもとても丁寧にご対応いただきありがとうございます。
この度は素敵な賞を頂戴し光栄です。
引き続きまたよろしくお願いいたします。

Staff Comment

「若手俳優二人を特集した雑誌」をテーマに作られた御本です。 ピンナップ風のカラー口絵を入れるにあたり、『文字で絵の一部が隠れてしまうことが残念で…』と絵を見せるためのアイディアを事前にご相談いただき、W様の大切なイラストへの愛と熱い思いを受け取りました。 トレーシングペーパーにはモード感あふれるレイアウト文字。その文字の後ろの部分も、トレペ扉をめくると見ることができます。 トレペ扉を重ねて雑誌風のテイストを楽しみ、トレペ扉をめくってイラストをじっくり眺めて楽しむことができる、贅沢な作品です。 また本文も、インタビューコーナーやCM撮影風景、ドラマの広告風ページなど、雑誌風の誌面デザインが随所に組み込まれ、細部まで考えられた設定がギュッと凝縮されています。 キャラクターたちが俳優としてイキイキと活動する姿を眺めていくうちに、まるで実在する俳優の雑誌を読んでいるような気持ちになってきます。 読者がワクワクするこだわりが詰まったアイディア光る一作です!

▼ 第12回 受賞作品 ▼


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