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- 第7回 本フェチ大賞受賞作品発表
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醤油手帖 シリーズ
杉村啓様 [醤油をこぼすと染みになる] 装丁:地獄のデストロイ子様
- 杉村啓様・地獄のデストロイ子様
- 作家賞に選出いただきありがとうございます!
「醤油手帖」の手帖サイズ(新書サイズ)シリーズは、もともと「電車の中で読んでも違和感のないように」「気軽に持ち歩けるようにして、スーパーでの買い物時などに参照してもらえるように」というコンセプトで始めました。
ある意味、極力目立たないようにしていた本なので、受賞するとは夢にも思わずとてもうれしいです。(杉村)
デザイン自体は極力シンプルな要素で構成しているので、紙の質感や色は毎回検討を重ねて選んでいます。
カバー下の精細箔や、印刷製本ともに毎回丁寧に仕上げてもらえて感謝しています。(地獄のデストロイ子)
- 「醤油」だけでなく、さまざまな調味料の本も作り始めたので、そちらを充実させることを考えています。
デザインはおまかせしています。(杉村)
総集編みたいな特別な時にスピンをつけたり、小口染めはやってみたいです。
グラシン紙のようなちょっとだけ透ける紙にもとても興味があります。とはいえテーマありきなので、今後もテーマに寄り添いながらデザインや装丁を考えていきたいです。(地獄のデストロイ子)
- 審査員コメント
- その名の通り“醤油”をどこまでも深く掘り下げた人気シリーズ。
パッと見では落ち着いた、本フェチ的な冊子には見えないかもしれませんが、 シリーズを通して見ると各テーマに則した細かな工夫に彩られた装丁が施されている事が分かります。
紙の風合いや色味、カバーに隠れた表紙の高精細箔など、控えめながらも明確にテーマを際立出せている様子は醤油手帖の名に相応しい“隠し味”が効いた仕上がりです。
また、装丁だけでなく、使用されているこだわりのフォントや組版など、デザイン面も見逃せません。章ごとに読み進めていく事で深まる知識に箸休めとして入るコラム…プロとして活躍される杉村様の文章力はもちろんの事、組版やフォントの妙技は気が付きにくいですが、見れば見るほど味わい深く、見るものを魅了します。
こだわりの素材・製法で生み出された醤油手帖シリーズはまさに作家賞に相応しい作品ではないでしょうか。